バクーに作られたストリートサーキットで行われるアゼルバイジャンGP。最初に開催された2016年のとき(この回だけは「ヨーロッパGP」として開催)から、幅員が大きく変化して、コーナーもきつく、難しいコースだと感じている。SCが出ずに終わった年はなかったのでは、と思いきや、初回開催の2016年はSC出動なく終了していたので、自分の記憶はあてにはならない。
今年は、スプリントレースも開催となっており、そのスプリントレースのフォーマットを含め、開催形態が大きく変わった。FPセッション後、すぐに決勝用の予選、土曜日はスプリントのための予選からスプリント、日曜日は決勝ということで、忙しい週末になる。昨シーズンまでは、土曜日の午前のFP2について、セッティングも変更できないのに走るという意味不明なセッションになっていたのを第2の予選としたわけだ。
それはそれで、見る方はいいかもしれないけど、ノックアウト方式の予選という、現在定着したフォーマットは、ノックアウトされる下位チームの走行機会を奪う方式で、上位チームにそもそも有利。そのセッションが二つ重なるのは「競技に対する公平性」という点でいかがなものかと思わなくもない。
今回唯一のFPとなったセッションでは、赤旗中断が響き、ロングランはほぼできていない。レースとスプリントは別のイベントとして切り離されたが、スプリントが最大限機能するのは、各チームの実力が接近して、だれが勝つのかが予想できないような状態のとき。今それをやれば、レッドブル有利なのはまぁ間違いない。今回はフェラーリが一発の速さはあったので、予選、スプリント予選ともにルクレールがポールをとったが、ポールはポイントに寄与しないので、・・・。下位チームがポイントをとるとしたら、スタートで何か起こる、もしくは雨。通常のレースも条件は一緒。スプリントに意味があるとすれば、FPでできなくなるロングランのデータ取りってことだけだろう。しかし、今回アルファタウリはデ・フリースの強引なドライビングによる角田とのクラッシュがあり、角田はロングランテストの機会を奪われた。こういう同士討ちはあってはいけないのだが、まぁこれもレースの一部、と割り切れるかどうかが角田には試されることとなった。去年のイギリスで角田もやらかしてるし、「行ってこい」だ、と言われればそうなのだが。
予想通り、スプリントレースはペレスが勝利、2位ルクレール、3位フェルスタッペン、以下ラッセル、サインツ、アロンソ、ハミルトン、ストロール。まぁ見事に現時点の上位4チームで点を分け合うことに。チーム間の格差が広がるだけなので、スプリントは不要。純粋に見るだけならレースセッション二つはお得感あるけど、だまされてる感しかない。イベントを別枠にするなら、ポイント加算も別枠にした方が良くないか?そうしたらスプリント狙いのマシンづくり、セッティングなどでひっかきまわすチームも出てくる可能性も考えられるのだが。しかし、そのためには、今のパルクフェルメルールをいじらないといけない。スプリントも本戦も同じセッティングでやっている今のルールでは、何のサプライズも起きる可能性はない。いろいろ書いたけど、要は今の状態のスプリントの開催は反対ってこと。続けるならもっとフォーマットをいじる必要があるし、続けるのであれば、こんな付け焼刃ではなく、もっと時間をかけていいものにしてほしい。
本戦スタート前なのにめちゃ書いた。レースは、これまでいろいろ試してきたけど、今回はチーム別に統括するフォーマットにしてみる。
レッドブルは、今回ペレス盤石。このバクーで現時点唯一の複数勝利者になった。フェルスタッペンは、SCが入る前にタイヤ交換をしたので、やや損をしたが、それがなかった場合でも、トップは守れたかもしれないが、苦戦はしたはず。チームオーダーを出されないと仮定しての話だけど。ペレスが優勝、フェルスタッペンは2位。
フェラーリはルクレールが3位表彰台に上がったが、レッドブルに匹敵できるレースペースはなかった。終盤はアロンソの攻撃を何とかかわして滑り込んだ。サインツは5位、ややセッティングが煮詰められなかったのか、ペースでもルクレールほどではなかった。
アストンマーティンは、アロンソ変わらず好調。終盤のペースはレッドブルに匹敵できるもので、このペースがすべての周回で維持できるなら、優勝は遠くない。ストロールもアロンソの直後についた序盤戦で無駄なチームメイトバトルを避けただけでなく、それをアロンソにちゃんと伝えるという男気。アロンソもそれに応え、自分のブレーキバランスをストロールにアドバイスするなど、これまで予想されていたチーム分断の危惧をとりあえずは払拭して見せた。今後ストロールとの関係がどうなっていくのかは見ものだ。アロンソ4位、ストロールは7位。
メルセデスはハミルトンがレースではやや好調で6位だったが、アロンソのアタックをかわすことはできず、ストロールのミスで先行したがそこまでという感じだった。ラッセルは、あまり目立てず8位。
マクラーレンはノリス頑張った。中位争いはヒュルケンバーグとオコンのハードスタート勢にかなり手を焼き、彼らのタイヤ交換まで付き合わされる羽目になったが、逆に言えばそのおかげで直後にいさえすれば順位は上げられる。上位4チームに混乱がなければほぼ確定である現状では、これが上限かという感じで、ノリスは9位。ピアストリはタイヤマネジメントして終盤角田にアタックするかと思ったのだが素のスピードだったか、アタックしきれず11位。
アルファタウリは角田が過去3戦よりは攻められた、というかスピードが戻った感じを受ける。予選8位はこれまでのマシンだったら無理だっただろう。スタートでラッセル、ストロールに先行されたが、結果を見るに彼らを上回ることは難しかったので、先行させてタイヤを温存して自分の戦いに備えるという意味ではよかったのかもしれない。レースの段階でそういう選択を自らするはずはないが、結果オーライの10位1ポイントは今のアルファタウリには貴重だ。ピアストリは突き放し、ノリスには余り遅れずについていけた。このコースの特性上、これが実力かどうかには疑問符はつくが、次に向けて光は見えた。デ・フリースは、う〜ん、評価しづらい。2年前の角田を見るよう、というのが的を射ていることを祈る。クラッシュリタイヤ。
ウィリアムズ、アルボンはこれが限界なのか?最近のウィリアムズはストレートスピードに全振りな感じもするが、しょうがないのかの12位。サージェントは予選クラッシュが響いたかな。アルボンに負けないペースは持っていることはわかったが、レース運びを学習中。こちらも今後に期待の16位。
ハース、今回はミディアムスタートが正解だったようで、というかSC出動のおかげでハードスタート勢はタイヤ交換のタイミングを失ったというほかはない。ミディアムスタートのマグヌッセン13位、ヒュルケンバーグは17位に沈むことに。
アルピーヌは・・・。FP1でガスリーが炎上したが、その余波がオコンにも波及した感じ。レースではハードスタートのオコンはヒュルケンバーグと並んでDRSトレイン先頭という感じではあったが、このままではアロンソにいいように言われてしまうだけだ。ガスリー14位、オコンは15位。オコンと言えば、ラスト2周の段階でノルマのタイヤ交換に入ったところ、ピット入り口に人だかりがすでにできていて、見ていて非常に危険に感じたのだけど、そのあたりのルールも整備されてないの?
アルファロメオは、どこにいたのってくらい目立たなかった。このままでは厳しい。ボッタス18位、周はリタイヤ。
次回はすぐにマイアミ。こちらもスピードは出るがトリッキーな市街コース。しかし今回のバクーとも全く違うコースレイアウトなので、また違う戦いが繰り広げられるだろう。
今年は、スプリントレースも開催となっており、そのスプリントレースのフォーマットを含め、開催形態が大きく変わった。FPセッション後、すぐに決勝用の予選、土曜日はスプリントのための予選からスプリント、日曜日は決勝ということで、忙しい週末になる。昨シーズンまでは、土曜日の午前のFP2について、セッティングも変更できないのに走るという意味不明なセッションになっていたのを第2の予選としたわけだ。
それはそれで、見る方はいいかもしれないけど、ノックアウト方式の予選という、現在定着したフォーマットは、ノックアウトされる下位チームの走行機会を奪う方式で、上位チームにそもそも有利。そのセッションが二つ重なるのは「競技に対する公平性」という点でいかがなものかと思わなくもない。
今回唯一のFPとなったセッションでは、赤旗中断が響き、ロングランはほぼできていない。レースとスプリントは別のイベントとして切り離されたが、スプリントが最大限機能するのは、各チームの実力が接近して、だれが勝つのかが予想できないような状態のとき。今それをやれば、レッドブル有利なのはまぁ間違いない。今回はフェラーリが一発の速さはあったので、予選、スプリント予選ともにルクレールがポールをとったが、ポールはポイントに寄与しないので、・・・。下位チームがポイントをとるとしたら、スタートで何か起こる、もしくは雨。通常のレースも条件は一緒。スプリントに意味があるとすれば、FPでできなくなるロングランのデータ取りってことだけだろう。しかし、今回アルファタウリはデ・フリースの強引なドライビングによる角田とのクラッシュがあり、角田はロングランテストの機会を奪われた。こういう同士討ちはあってはいけないのだが、まぁこれもレースの一部、と割り切れるかどうかが角田には試されることとなった。去年のイギリスで角田もやらかしてるし、「行ってこい」だ、と言われればそうなのだが。
予想通り、スプリントレースはペレスが勝利、2位ルクレール、3位フェルスタッペン、以下ラッセル、サインツ、アロンソ、ハミルトン、ストロール。まぁ見事に現時点の上位4チームで点を分け合うことに。チーム間の格差が広がるだけなので、スプリントは不要。純粋に見るだけならレースセッション二つはお得感あるけど、だまされてる感しかない。イベントを別枠にするなら、ポイント加算も別枠にした方が良くないか?そうしたらスプリント狙いのマシンづくり、セッティングなどでひっかきまわすチームも出てくる可能性も考えられるのだが。しかし、そのためには、今のパルクフェルメルールをいじらないといけない。スプリントも本戦も同じセッティングでやっている今のルールでは、何のサプライズも起きる可能性はない。いろいろ書いたけど、要は今の状態のスプリントの開催は反対ってこと。続けるならもっとフォーマットをいじる必要があるし、続けるのであれば、こんな付け焼刃ではなく、もっと時間をかけていいものにしてほしい。
本戦スタート前なのにめちゃ書いた。レースは、これまでいろいろ試してきたけど、今回はチーム別に統括するフォーマットにしてみる。
レッドブルは、今回ペレス盤石。このバクーで現時点唯一の複数勝利者になった。フェルスタッペンは、SCが入る前にタイヤ交換をしたので、やや損をしたが、それがなかった場合でも、トップは守れたかもしれないが、苦戦はしたはず。チームオーダーを出されないと仮定しての話だけど。ペレスが優勝、フェルスタッペンは2位。
フェラーリはルクレールが3位表彰台に上がったが、レッドブルに匹敵できるレースペースはなかった。終盤はアロンソの攻撃を何とかかわして滑り込んだ。サインツは5位、ややセッティングが煮詰められなかったのか、ペースでもルクレールほどではなかった。
アストンマーティンは、アロンソ変わらず好調。終盤のペースはレッドブルに匹敵できるもので、このペースがすべての周回で維持できるなら、優勝は遠くない。ストロールもアロンソの直後についた序盤戦で無駄なチームメイトバトルを避けただけでなく、それをアロンソにちゃんと伝えるという男気。アロンソもそれに応え、自分のブレーキバランスをストロールにアドバイスするなど、これまで予想されていたチーム分断の危惧をとりあえずは払拭して見せた。今後ストロールとの関係がどうなっていくのかは見ものだ。アロンソ4位、ストロールは7位。
メルセデスはハミルトンがレースではやや好調で6位だったが、アロンソのアタックをかわすことはできず、ストロールのミスで先行したがそこまでという感じだった。ラッセルは、あまり目立てず8位。
マクラーレンはノリス頑張った。中位争いはヒュルケンバーグとオコンのハードスタート勢にかなり手を焼き、彼らのタイヤ交換まで付き合わされる羽目になったが、逆に言えばそのおかげで直後にいさえすれば順位は上げられる。上位4チームに混乱がなければほぼ確定である現状では、これが上限かという感じで、ノリスは9位。ピアストリはタイヤマネジメントして終盤角田にアタックするかと思ったのだが素のスピードだったか、アタックしきれず11位。
アルファタウリは角田が過去3戦よりは攻められた、というかスピードが戻った感じを受ける。予選8位はこれまでのマシンだったら無理だっただろう。スタートでラッセル、ストロールに先行されたが、結果を見るに彼らを上回ることは難しかったので、先行させてタイヤを温存して自分の戦いに備えるという意味ではよかったのかもしれない。レースの段階でそういう選択を自らするはずはないが、結果オーライの10位1ポイントは今のアルファタウリには貴重だ。ピアストリは突き放し、ノリスには余り遅れずについていけた。このコースの特性上、これが実力かどうかには疑問符はつくが、次に向けて光は見えた。デ・フリースは、う〜ん、評価しづらい。2年前の角田を見るよう、というのが的を射ていることを祈る。クラッシュリタイヤ。
ウィリアムズ、アルボンはこれが限界なのか?最近のウィリアムズはストレートスピードに全振りな感じもするが、しょうがないのかの12位。サージェントは予選クラッシュが響いたかな。アルボンに負けないペースは持っていることはわかったが、レース運びを学習中。こちらも今後に期待の16位。
ハース、今回はミディアムスタートが正解だったようで、というかSC出動のおかげでハードスタート勢はタイヤ交換のタイミングを失ったというほかはない。ミディアムスタートのマグヌッセン13位、ヒュルケンバーグは17位に沈むことに。
アルピーヌは・・・。FP1でガスリーが炎上したが、その余波がオコンにも波及した感じ。レースではハードスタートのオコンはヒュルケンバーグと並んでDRSトレイン先頭という感じではあったが、このままではアロンソにいいように言われてしまうだけだ。ガスリー14位、オコンは15位。オコンと言えば、ラスト2周の段階でノルマのタイヤ交換に入ったところ、ピット入り口に人だかりがすでにできていて、見ていて非常に危険に感じたのだけど、そのあたりのルールも整備されてないの?
アルファロメオは、どこにいたのってくらい目立たなかった。このままでは厳しい。ボッタス18位、周はリタイヤ。
次回はすぐにマイアミ。こちらもスピードは出るがトリッキーな市街コース。しかし今回のバクーとも全く違うコースレイアウトなので、また違う戦いが繰り広げられるだろう。