まぁ、予選とか見ていたら、今回もメルセデスの1、2か。予選モードなんかあってもなくても一緒だったな、ってところだったと思っていた。

しかし、レースは魔物。何があるかわからない。最初は、フェラーリのヴェッテルがブレーキトラブルで1コーナーのスチロールバリアを盛大にぶっ飛ばして、そのあたりはまぁ派手だけど、イタリアにはありがちな話、でもあった。そして、ハミルトンは盤石な走り出しを見せ、ボッタスのペースが上がらないのもありがちで、ついでにフェルスタッペンがやっぱり伸び悩んでいたのも、ハミルトン優勝へのおぜん立て、って感じだった。

波乱が起きたのは、マグヌッセンがトラブルで、あろうことかピット入り口付近にマシンを止めたとき。バーチャルセーフティカーからセーフティカー導入まで至るのだけど、その段階でピットに入ったのがハミルトンとジョビナッツィだけというのに軽い引っ掛かりがあった。雪崩を打って入ってくるタイミングじゃないのか・・・と思ったら、マグヌッセンが止まったタイミングで、場所が場所なだけにマシンの撤去のためにピットレーンがクローズドになってたというじゃないか。このタイミングの直前にピットを済ませていたのがガスリー。ステイアウトのストロールが2位で、トップのハミルトンはペナルティ確定なので、すんなりガスリーがトップに立つ・・・と思いきや。

セーフティカー解除後、今度はルクレールがパラボリカでタイヤバリアに突っ込むクラッシュ。フェラーリが全滅って、イタリアGPではこれは暴れられてしまう展開。無観客が救い?いや、問題はそこで赤旗中断になったこと。ハミルトンはともかく、ストロールをはじめとするステイアウト組はこの段階でタイヤ交換ができてしまう。レースは混とんとしてきた。なんせペナ確定のハミルトンを除けば、ストロール、ガスリー、ライコネン、ジョビナッツィはこちらもペナ確定を挟んで、サインツ、ノリス・・・誰が勝っても新鮮すぎる。

リスタートすると、ストロールがちょっと頑張りすぎて最初のシケインでアウトに膨らみ、ガスリーは労せず2位、ハミルトン、ジョビナッツィのペナルティはピット10秒停止という今のF1では重いほうのペナルティ。昔はタイム加算1分とかすごいのもあったけど、今はそこまで強烈なのはない感じ。それでもハミルトンは最後尾から20秒くらい遅れというところまで落ち、その後ジョビナッツィも同じようなことに。そこでファステスト連発である程度リカバーできるのが今のハミルトンとメルセデスなんだなぁ、と実感。

さて、レースはガスリーをサインツが追うという展開。ライコネンはやっぱ今のアルファロメオでは全然勝負にならずどんどん沈んでいく。そのあとがストロール。その間にフェルスタッペンはリタイヤ、ボッタスはペースが全然上がらず。サインツが最後0.4秒差まで詰めるも「あと一周あれば」(サインツ)ガスリーが初優勝。いやまぁ、なかなか楽しませてもらった。アルファタウリは、前身のトロロッソもイタリアでヴェッテルが優勝したし、ホンダと組んで50戦目というメモリアルレースを優勝で決めた。こんなことがあるからレース観戦はうかつにやめたり飛ばしたりできないんだよねぇ。