インクリメントPは、iOS、Android向けにカーナビアプリ「MapFan」をリリースした。これまで「Mapfan+」「Mapfan2015」と、OSごとにリリースを変えていたのを統合し、一本化したという説明になっている。

結果として、僕がiOSでこれまで使ってた「MapFan+」については、データ更新が近日中に終了し、来年にはサービスも停止となるようだ。これ、本来はどうなのか知らないけど、僕がこれを落とすきっかけになったのは、間違いなく東日本大震災で「オフライン地図無料」に釣られたものなので、それがここで「ないこと」にされてしまうのはどうなんだろうという疑問は感じつつ。

取り敢えず、早速ダウンロードしてみた感じだけど、地図は表示がMapFan+よりも色使いがシンプルになった。データは一緒なはずなので、データ量的には不満はない。スマホの画面で読めるかどうかはともかく、番地が表示されるのはありがたいような気がする。フロントワイドが斜め上からの3D表示となり、そういう意味ではYahoo!カーナビを彷彿とさせる雰囲気になった。

オフライン地図は相変わらず用意されているが、MapFan+のときとは違って、ワンタッチで切り換えというわけには行かなくなった。つまりそれは、普段使いにはオンラインで使ってくれということだし、そのかわりに年12回、つまりは毎月更新することで地図の鮮度を保つということだろう。今更オフラインの地図をメインに使わせるスマホナビなんてないし、それはいいんだけど、交差点を曲がったりすると、ブロックごとに地図を読み込むようで、タイムラグが発生する。またその影響か、立ち上げるときに毎回地図読み込みタイムがかなり長い時間発生する。今後改善はされていくのだろうけど、それは現時点では、MapFan+の方が「圧倒的に」つきでスムーズである。

設定で一つ注意するとしたら、「現在地のセンサー補正」はオンにしてはならない。それはMapFan+の「電子コンパス」を使ってはいけないのと一緒。これをオフにしていると、自分の進む道と自分の方向が微妙にずれるので、「補正」したくなると思うのだが、それをオンにした瞬間に地図があらぬ方向を向く。対処は・・・iPhoneのコンパスの補正を行うことだけど、補正しても毎回のように立ち上げるとずれている。やってられっか(^^ゞ、ってことで、この補正は封印するのが良い。

そういう意味で、このアプリもナビアプリとして見ると、現時点では常用するレベルに至っていない。オフライン地図で、携帯ネットワークが分断されたときに威力を発揮する、そんな印象になってしまった。保険として最初の分、数百円で全国地図が得られるなら、マップルで紙の地図を買うよりは安め、かも知れない。