新日本石油の首都圏GSでバイオガソリンを取り扱うことになってから2ヶ月ちょっと。
実使用してみてどうだったかって話をするって言っていたので、その話をしなきゃいけないはずなんだけど、本当にしなきゃいけない?
結論から言うと、何も変わりがない、以上。で終わっちゃうんですけど(^^ゞ。敢えて言えば、ETBEのにおいがイヤ、ってことだけだな。体に悪そう。これねぇ、MSDS見ても、毒性データがないんだよね、今。「毒性がない」のではなく「データがない」のだ。溶剤系有機物を扱い慣れてる僕らは、給油の時に対策するけど(例えば簡単に風上に立つとか。それだけでも吸入の危険は激減する)、普通はそんなこと考えないで、セルフのスタンドなら同じように給油するよね。でも、それで大丈夫なのか?自分の身は自分で守るしかないのか?
今、新日本石油が勧めているバイオガソリンは、上記の通り、ETBEを添加するタイプなんだけど、実はバイオガソリンにはもう一つの流れがあって、それは、エタノールを直接ガソリンと混合する方法だ。
どちらがいいのかって話をすると、コストから考えると、エタノールをさらに一ひねりするETBEが圧倒的に不利なことは、単純に考えてもわかる話だ。では、エタノールを直接に混合してしまうと何が悪いのか。基本的には、フューエルラインのゴムが、エタノールで膨潤して、ラインが狭くなってしまう、という問題がメインで、他の部分も腐食の心配が、というのが第二だ。毒性については、敢えて言うまでもないね。毒はないわけじゃないけど、わかりやすい。
世界的には、エタノール混合の方が主流で、ヨーロッパなんかはエタノール85%混合まで行っていると聞く。それでなくても、レースの世界じゃあ、例えばインディとかは既にエタノール98%がレギュレーションで決まってる。エンジンや、車の方では技術的にエタノール対応は、とっくに出来ているわけだ。しかもだ、今のインディはホンダが一社独占供給、別にエタノール直接混合でも全然問題ない対応が出来ていることを見せつけているわけだ。
だがしかし、日本国内だけが、コストもかかり、毒性も不明な方法を邁進する。なぜだ?ガソリン税とか〜、なんとか〜。まったく。
ちっ。今日はそう言う話に落とすつもりは、なかったんだけど、勝手に落ちてしまった。
コメント
コメント一覧 (2)
私も会社員時代はMSDSと深く関係する仕事をしておりましたので、MSDSのデータがない化合物が一般市場で流通しているとは信じがたい事実です。
(最近で法令が変わったのならばまた事情は別ですが)
それよりもエタノール変性ガソリン(こう言う記述も変ですが)を流通させるべきですよね。
燃料系が危ない車種はメーカーが部品交換すれば良いだけの事ですし、ここ10年くらいの車種ならば問題ないと思いますが。
ガイアックスは、エタノールとMTBE(メチルターシャリーブチルエーテル)が合わせて4割くらい添加、だったと記憶してますが、これがまたゴムによろしくなくて。毒性もETBEよりも予想不可能でした。でも、一番の問題は、やはり「ガソリン税」でしたけどね。
基本ラインのゴムの膨潤ですが、流石にラインが全部詰まるほどの膨潤にはなりません。他の影響も、エタノールの吸湿性、水分との親和性によるものなので、水抜きをしっかりやれば、問題はないはずです。